私が目標を決めるときに大切にしていること。
それは、何をやりたいか (doing)だけでなく、自分がどういう気持ちで過ごしたいか、どういう存在でいたいか(being)に注目することです。
このdoingとbeingは、子育てにおいても意識しておいたほうが良い概念です。
この記事では、アース・エデュケーションの松木正先生のお話を参照して、「doing&being」と子供の自己肯定感の関係について説明します。
参考記事:積極的か消極的かでなく、主体的に自分の人生の物語の主人公になる
積極的である事と主体的である事
世間一般的に、私たち親は自分の子どもに、「いろんな事にやる気がある積極的な子」に育ってほしいと思うのではないかと思います。
積極的であるか、消極的であるか、これはdoing 軸で表されます。
一方、主体的か(自分自身がどうありたいか)、客体的か(他人にどう見られたいか)はbeing軸で表されます。
主体性の高さは自己肯定感の高さに繋がります。
*参照記事内の図をお借りしました。
積極的だけど主体的ではない子どもたち
松木さんは「多くの人が ”積極的な子=主体性がある” と思っているが、そうではない」とおっしゃっています。
松木さんは県下で最も学力が高く、身体能力も比較的に高い高校に行き、二日間のアクティビティプログラムをされたそうなんですが、そこの生徒は与えられた課題を積極的にこなし、それはもう立派だったとのこと。
だけど彼らには明らかに大切な何かが欠陥しており、その何かとは「主体性」でした。
松木さんは次のように述べています。
比較的エリート校の彼らは、育ちの中で「できる=うまくdoできる」という認められ方をしてきた背景が想像でき、結果的にその「有能感」にしがみついて存在できる、大切な人から切れない安心感を育んできたストーリーがあるのではないか。
自己肯定感とは、“私は、あるがままで存在していてOKな安心感”です。あれもこれもできない、そんな私でもそれでも大切だよ…という安心感をもらえる愛を十分にもらってできる感覚で、人を一本の木に例えると、自己肯定感とは「根」にあたる部分です。beingが認められることで育ちます。
根っこではなく、枝葉の「できる」という所で認められたり、自分の存在理由を見つけたり、ということが起こってくると、積極的に客体的に生きていることになります。
人の期待に応えられるのだから、うまく行ってる時は評価は高く、大丈夫なんだけど、doがうまくいかなくなったら折れるんです。枝ぶりはすごくいいけれど、根っこがしっかり生えていないから。
根っこがしっかりしてて、幹の部分にあたる「自信」があると強い。それも根拠のない自信がある人が本当に強いよね。根拠がないって、根がないって書きますが、根はあるんですよ。根拠のない自信は、自己肯定感に根差している訳。
子供の話を聞くことの大切さ
私は松本さんの意見に賛同します。
自己肯定感という強い根っこがあれば、たとえ出来ない事が多くても明るく楽しく生きていけます。
子育てにおいて、子供の自己肯定感を育ててあげることは大切だと思います。
そのためにオススメの方法は「子供の話を聞くこと」です。
聞き方にコツがありますが、話を聞いてあげることで「私はこのままでいいんだ」という安心感が育ちます。
話の聞き方については和久田ミカさんの下の本が参考になります。
私は子育てに悩んでいる頃、この本を読み、子育てに対する考え方が変わりました。
タイトルに「0ー6歳までの」と書いてありますが、お子さんの年齢がもっと上の場合でも参考になります。
実際、私は子供たちが小学生の頃にこの本を読みました。
(大変感銘を受けたので、その後和久田ミカさんが代表理事を務める、子どものこころのコーチング協会のインストラクターの資格を取りました!)