「勉強法が変わる本」というタイトルの本を読んでみました。
この本は、心理学における基本的な考え方を紹介しながら、効果的な勉強法について述べている本で、以下の5つのパートから成り立っています。
1 学習観を見直す
2 記憶する
3 理解する
4 問題を解く
5 文章を書く
今回のブログでは、「3 理解する」の中の「文章を理解する」というパートを読んで思ったことを、バイリンガル育児、英語教育と関連付けながら書いていきます。
文章理解に必要なこと
書かれた文章は、あくまでも材料であって、解釈は読み手の知識と推論能力に大きく依存して作られている
とこの本では述べられています。
3種類の知識
まず、文章理解に使われる知識として次の3つが紹介されています。
・言語的知識(語彙や文法など)
・内容に関わる知識(常識、政治、経済、科学、芸術など様々な分野にわたる)
・社会経験的な知識(感情や人間関係に関わる知識)
一番大切なのは、言語的知識ですよね。
語彙や文法を知らないと文章は理解できません。
でも言語的知識だけでは十分ではなく、説明文などの読解の際には、内容に関わる知識がないとよく理解できません。
また文学作品を読む際には、社会経験的知識が必要となります。
時々「読解力を高めるためにはどういう対策をしたら良いですか?」という相談を受けることがありますが、まずはどの知識が足りなくて読解できないのかを見極める必要があります。
例えば、英検。
小学生や中学生が英検の上位級を受ける場合、内容に関わる知識が足りないゆえに点数が取れない場合も多くあります。
我が家の子供達は2人とも小学生の時に英検1級にチャレンジしましたが、特に次男の場合、英検で取り上げられる内容に関する知識がないので1級の問題が解けないという傾向がありました。
ということで、英検の対策としては、主に内容に対する理解を深めることに力を入れました。
下のブログは、次男が1級受験の際にやった対策です。
英作文対策として書いていますが、これがリーディングに対策にもなりました。
推論力
知識と共に文章理解に必要不可欠な推論能力。
我が家の子供達はアメリカの現地校に通っていましたが、アメリカの学校ではリーディングにおいて推論力を大切にしていました。
次男が2年生の時、担任の先生との面談で、今後「推論力」が大切になるので、推論力を身につけることがこれからの次男のリーディングにおける課題であると言われたことを覚えています。
実際、その当時4年生だった長男のクラスを見てみると、生徒たちのリーディング能力に差がつき始めており、その差に推論力が関係しているように思いました。
当時の様子、推論力に関するミニ情報を下の記事に書いています。
我が家で使っていた推論力を高めるワークブックはこちら ↓
まとめ
「勉強法が変わる本」の著者、市川伸一さんは、読解力に必要な知識と推論力について次のように述べています。
(知識や推論力を身につけることは)一朝一夕でできるものはなく、ふだんからどんな言語生活を行なっているかに関わっていることがわかると思う。どんな本や新聞記事を読むか、どんなテレビ番組を見るか、家族や友人とどんな話をするか、などが何年にもわたって影響しているのである。授業を聞いたり、参考書を読んだり、問題集をやったり、という勉強ではおよそ対処できない。ただし、上であげたような広い意味での勉強というのは、実は君たち自身の人間性や教養を広げることでもある。
読解力は、日常生活をどう過ごすかってにかかってきますね。
最後に、アメリカの先生に聞いた読解力を高める方法を紹介。
それは、考えながら読む ということ。
読んでいる最中に、
Stop and think
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することをすすめられました。
当時のブログはこちら ↓